アビスをとりあえずクリアしました

全部がネタバレで隠すとただの空白になるので、そのまま書いてます。





戦闘はあっさりでした。ネビリム先生まではいかないけれど、もう少し梃子摺るかとも思ったんですが気合ってすごい。しかしこの、途中でティアの譜歌の中で戦うラスボス戦は今までの中でもかなり記憶に残るラスボス戦になりました。勿論レジェンディアのあのぐるぐるおじいちゃんとは全く別の意味で。藤原サントラを聴くと泣く、と評判ですけどこれは、泣くよ。ちなみにメンバーはルーク、ガイ、ティア、ジェイドのイベント登場率は高いけれど実際この4人でパーティー組むプレイヤーは少ないだろうなと思わせる顔ぶれです。ナタリアとティアで回復を固めるべきかとも思いつつ私にはガイを外すと言う選択しそのものがはじめからないので、土台無理な話でした。
ところでこのヴァンとの一連のイベントを見ていてじわっときてしまったのは、ティアもジェイドもルークは変わった、変われたと言うけれど、ガイとヴァンは言わなかったところです。ヴァンは成長した、というニュアンスだし、ガイはそれすらも殆ど言わない。これはガイやヴァンから見れば、イオンが見抜いていたように「ルークは元来優しく、そして十分に強くなれる人間である」という事を知っていたからかなー、と解釈してます。ルークを復讐の道具として育てたガイとヴァンに対し、「親善大使ルーク」として成長した後の姿からしか知らないティアとジェイドではルークに対する評価の根底が違って当然だと思っていたので、それが最後に出ていたのが無性に嬉しい。プレイヤーとしては、親善大使ルークは我侭で傲慢だけど、優しくて純粋なところもある、という面も感じていただけに、それを全て否定されるのはやっぱりちょっと辛かったですし。ナタリアもルークが変わった、というよりは「自身の中でアッシュとルークの区別をいかにしてつける事が出来るか」という点に悩んでルークはルーク、と一貫していてくれた辺りが流石の幼馴染でした。多分、アクゼリュスのときに「ルークってこういう人間なんだな」と呆れるのがティア、ジェイド、アニスで、「ルークって浅はかな面があるとは思っていたけれどここまでとは思わなかった」と失望したのがガイ、ナタリアなのかなぁ、と。
最後は、思っていたより、自由な受け止め方も出来そうなエンディング……というより、私は意図してチーグルからはじまる一連のイベントを無視しただけなんですけどね。そういう事が出来るのも、ゲームならではだし、そういう造り方をしているならエンディングも自由に受け止めて良い、と思ってます。そして小心者の私は製作者の「自由に受け止めて良い」という主旨のコメントにちょっと安心もします。ルークとアッシュは別々の人格で、一つになれないところにまでルークがきちんと自分を認識できた、という成長を見てきた私にとって、もしルークの記憶がアッシュにうつり生き返ったのはオリジナルのアッシュ、というだけの結末しか用意されていないなら、これ以上ないほどに残酷な結末です。それはアッシュでしかなくて、間違ってもルークでありアッシュであるなんて事はない。むしろそうした事を散々こねくり回して傷ついて泣いて自分は自分でしかない、と自己肯定する事が出来たのがルークじゃないかと。そんな結末は泣けるけれど、レムの塔でアホほど涙を流した私はもう十分です。そんな事で泣きたくない。やっぱりここは明るく捉えたいなぁ。