ニックはきっとアリもトラウマの一つになったと思う

タランティーノ監督というふれこみで始まったシーズン最終回。これはCSIの二次創作、って言っても良いんではないかと見ながら思いました。主任ならあのアリ、あんなに時間かけずに見られるんじゃないのとか(これは一大事だから慎重に慎重を重ねたのだとも思うけど)、解剖医の先生達にニックは何か思うところでもあったんですかみたいなあれとか、そういう些細な事も気にしつつ、大筋としてこれがシーズンの最後?という感じがしてしまう。何だかニックが無駄に酷い目にあってしまった、という印象が拭えない。最後爆弾が爆発もするし(本当ニック可哀相!)。タランティーノ監督が関ってますよという前情報を抜きにしても、これは浮いてると感じたと思います。海外ドラマのシーズン最終話はたいていすっきりしないものですが、そういうすっきりしない、とは違うような「結局何?」という疑問が残る感じです。
あれだけ気にしてたはずの仕事時間も、当たり前のようにニックが一人で出てきてじゃあ主任のチーム手一杯なのかと思えばグレッグ遊んでるし。結局犯人の動機は娘の復讐、なのだろうけれどその娘の事件含め色々霞がかっているしで、初めからタランティーノCSIを撮るとこうなりますよ、という独立エピソードというスタンスなんじゃないかなぁと思ってしまいます。
でも、タランティーノ氏が本当にCSIを好きなのだろうなというのは伝わってきました。勿論脚本を書いたわけではないのだろうけど(アイディアを出したら本になって戻ってきた、と言ってたので)、ニックの言葉を読唇術で聞き取る主任とか、「君はすっかりまるくなっちゃったね、つまらない」とホッジスからグレッグに言わせる場面とか、特にそう思いました。それと、きっと公式で良いのだろうけどニックは育ちが良さそうだよなーと思ったら本当に育ちが良いみたいです!判事の息子……!と色々盛り上がりもあったのですが、その盛り上がった部分もやっぱりCSI好き同士の話でもりあがる話、って気はする。そんなCSI好きの私が見終えて思った事の一つに、「カリーはアリが大嫌いだったけれど、ニックはその上を行くトラウマを作ってしまったな」という事です。