論理学

かちかちした物に魅力を感じる私は、当然のように論理学も好きで、本もたまに読みます。で、随分前に論理学の考え方で解く問題集を買って読んだんですが、どうにも分からない。どうにも分からなくて放置していて、この間弟に問題を出してみたんです。


要約すると「村に唯一の床屋があり、その床屋は自分で髭をそらない村人の髭を剃り、自分で剃る村人の髭は絶対に剃らない。この床屋も村人である。床屋は自分で髭を剃るのか?剃らないのか?」という問題。


この問題で考えるべき点は
・床屋が自分で剃るのならば、「自分で髭を剃る床屋」であり矛盾になってしまう。
・自分で剃らないとしても村に床屋は自分のところ一つしかないので矛盾。
といった辺りにあるのですが、弟の一言目は「その床屋は女だったから髭を剃る必要はない」。次に出た答えは「その床屋は髭を剃らない」で、「もしくは違う村の床屋に剃って貰う」でした。
一つ目の「その床屋に髭は生えないのだから剃らない」は問題を読むとなんとなく「村人は髭が生える人間(男女はどっちでもいいと思う)」を読み取れるので、「おいおい」と言えるけれどその次の二つは「まあ、そうだよね」という話。
この辺が、私の分からないなーと思っていたところと同じでした。勿論、
・床屋は髭が生えるしその髭は剃りたいと思っている。
・村人は自分の村の中でしか髭を剃らない。
・そして髭を剃る事が出来るのは床屋だけ。
・言うまでもなく床屋は一人だけ。
という条件が暗黙の了解として含まれているのは分かるんですが、その条件が明記されていない以上は弟の言う事も正解にしないと、それこそ矛盾している気がしてならないのです。たまに見かけるこういう問題。その辺の折り合いを上手くつけられるかどうかが、論理学を楽しめるかどうかの境目だなーと考えて、となると私は性格的に楽しめないと分かっているんですがそれでも、やっぱり読んでしまう。要するに楽しめなくてもやっぱり好き、という事です。