失うという事、忘れるという事
- 作者: 埜田杳
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/02/25
- メディア: 文庫
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元々矢鳴とはじめから親しくなかったという距離感もあるのだろうけれど。主人公のモノローグが淡々と自己分析をしすぎているのも多分ある。
でも、羽根になって消えたり、花が咲き続けるという綺麗なモチーフとは裏腹に、痒みを伴うだとか電話をかけ続ける矢鳴を少し疎ましく思ったりだとか、そういう残酷さが最後に効いてきました。
表題作以外の短編はどちらも抜群に面白かったです。